魚介類を原料に造った醤。日本では秋田のしょっつる(塩汁)、奥能登のいしる(魚汁)、香川のいかなご、鮭醤、鮎醤などが知られ、郷土料理に利用されている。東南アジアにも魚醤があり、タイのナムプラー、ベトナムのニョクマム、フィリピンのパティス、カンボジアのトゥック・トレイ、ラオスのナンパー、ミャンマーのンガンピャーイェー、インドネシアのケチャップ・イカン、中国の魚露(ユイルー)などがあり、海老で作った魚醤は最上級品で蝦露(シャールー)と呼ぶ。古代ローマではガルムと呼ばれる魚醤があり、現在はイタリア南部アマルフィ周辺では、ガルムの流れを引くカタクチイワシの魚醤、コラトゥーラが作られている。
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